源氏物語の色と日本文化

源氏物語の色

先週末、とても楽しみにしていた講演会へ行ってきました。

京都で染物の研究をされている吉岡幸雄さんの講演は、「源氏物語に見る日本の色」をテーマに植物染めについてのお話でした。

これまで本の中でしか見たことのなかった写真そのままの状態、掛け軸にかけられた着物を見ることができて感動でした。

ちょうどPolar Color Blogにタイミング良すぎる記事がありましたので(打ち合わせなどは全くしなかったのに)

本の内容についてはそちらをご覧いただけるとうれしいです。

 

日本を代表する色彩とその背景

これまでも色彩講座やカラーイベントで、吉岡先生の本を使ってお客さまに色を紹介していました。

4年前のブログ記事に書いているイベントですが、赤をテーマにカラーイベントを開催した時にも、

吉岡先生の本をご紹介した時には、お客様から「きれいね〜」というため息のような感嘆の声が漏れました。

 

今回の講演で印象に残ったことは、庶民の色「藍色」についてです。

植物染めの場合は絹生地でしか鮮やかな染め色にはならず、木綿では藍色または茶系の色しかきれいに発色しない、ということ。

当時、庶民の衣類は木綿だったので、ジャパンブルーと言われる美しさの中にそのような背景もあるのだなと感じたお話でした。

 

和菓子の色

秋の季節に行われたこの講演会は、源氏物語の「紅葉の賀」「薄雲」など物語の中にある色を文章と共に取り上げて説明されていました。

私が講座で赤を取り上げる時には、日本の赤には、紅、緋、朱、とたくさんの色とそれを表現する漢字があることをお伝えしています。

繊細な日本人の色彩感覚と漢字との関わりにも興味を持っていただけたら、日常生活の中にある日本語にも新しい発見があるかなと思うのです。

神戸の風月堂本店で行われた講演では、紅葉を色で表現した生地とお話を楽しむ合間にティータイムがありました。

重ねの色を表現した和菓子、目で楽しめるだけでなく上品な甘さでとても美味しかったです!

講演後のサイン会では、以前から欲しいと思っていた「日本の藍」という本にサインをしていただき購入しました。

この本にも知らなかったことがたくさん書いてあり、とても勉強になりました。

日本の文化を色彩を切り口にして伝えたいと日々仕事をしているので、もっともっと知りたいこと、勉強することがたくさんあるな〜と感じた1日でした。

 

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Izumi Kamei